特許・日米比較(その1)

難易度:■■■

特許の日米比較をします。

第1回:概観

(1)出願費用

(1a)特許庁費用・・・審査料まで入れると日本のほうがやや高い。

米国特許出願の特許庁費用は、通常US$1000~2000。約110,000~220,000円。

日本特許出願の特許庁費用は、16,000円。

ただし、米国の場合、審査費用も含まれているので、日本にも審査費用を含めると、

日本特許出願・審査請求の特許庁費用は、約200,000~250,000円。

(1b)代理人費用・・・米国のほうが高い。

米国の場合、出願系の特許弁護士Patent Attorneyの費用は、だいたいUS$250~450/hour。1時間27,500~49,500円。

日本の場合、弁理士料金は通常タイムフィーではないですが、無理矢理タイムフィー換算すると、おそらく、

出願系は1時間10,000~25,000円程度。

(2)審査

(2a)審査のスピード・・・平均的に米国のほうが早い。

平均的に米国のほうが早い。

ただし、日本で早期審査を利用すると同じくらい。

米国では、一部分野を除けば約1年で最初のOffice Action/Allowanceが来ます。

日本は平均2年程度。早期審査では1年弱。

(2b)拒絶理由に対する反論の回数・・・ほぼ同じだか、審査を継続させるのは米国のほうが簡便。

日本の場合、審査段階では1,2回、拒絶理由が特許庁から来てそれに反論します。その後さらに継続させるには分割出願をしてそちらを審査してもらう(分割出願に対する審査請求手続が必要)。

米国の場合、審査段階では1,2回。その後さらに継続させるには、継続審査請求RCEを行うか、一部継続出願・分割出願をする。

単に審査を継続させる手続としては、米国のRCEのほうが、分割出願より簡単。日本で分割出願した場合、それに対する出願費用・審査費用がかかるので高額になる。

(3)権利の強さ

米国のほうが強い。

訴訟制度に関連しますが、ディスカバリ制度(証拠調べ)、三倍賠償制度(故意侵害者に対する懲罰的賠償)など権利行使に有利な制度があります。

(4)言語

日本出願の場合、原則、日本語。ただし、英語で出願して2ヶ月以内に日本語訳文を出すことも可能。

米国出願の場合、原則、英語。ただし、仮出願provisional applicationは日本語でも可能。仮出願の場合、1年後までに英語の本出願をする。

翻訳は、日本国内の場合、日→英翻訳のほうが、英→日翻訳より高額。

以上。第2回につづく。

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弁理士 青木 修 @ オーブ国際特許事務所
1999年に弁理士登録して以来、東京にて電気情報系の国内・海外特許業務に従事。
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